ドア

職場で僕が座っている席の前にはドアがある。

そのドアはかなりの重量がある引き戸で、ドアの下に付いている(隠れているが)車輪がなければとても動かせそうにない。

日中、そのドアは割りとひんぱんに出入りがあって、その度にみんなドアを開け閉めしている。だけど、たまに「閉める」ことに全く意識がない人がいる。

いや、その人は「閉める」。「閉める」のだけれど、勢いよく閉められた車輪付きドアは閉められた衝撃で跳ね返って、また「開く」のだ。

閉めたつもりのその人は、去り行く後ろで開き続けるドアを一瞥もしない。

開いてる時より開いている閉まっているはずのドアを見ながら、僕はただ「早く次の人来ないかなあ」と思っている。

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